WEBOO[ウィーブー]

暮らしをつくる

【管理栄養士おすすめ】とろろ昆布は健康に良い?ダイエット効果とおすすめレシピ

#レシピ #とろろ昆布

管理栄養士 いそ まき
フォローする
 お気に入り
  • Tweetする
  • シェアする
  • LINEで送る

2020年4月6日更新

とろろ昆布に含まれる水溶性食物繊維(アルギン酸やフコイダン)は、お腹の中では「吸着性」を持つようになります。その性質で一緒に食べたものの脂質や糖質を吸着し、一緒に腸内を移動します。

食物繊維は、食べても体に吸収されずにうんちなどとして体外に出ていく性質があるので、吸着された脂質や糖質もそのまま一緒に体の外に出ていきます。

つまり、脂質や糖質を多く含む食べ物を食べ過ぎたとしても、とろろ昆布を一緒に食べていれば、一部の脂質や糖質は水溶性食物繊維に吸着され体の外に出ていくので、体に取り込まれるカロリーが抑えられる、と考えられるのです。

ダイエット効果③食べ過ぎ防止!

アルギン酸やフコイダンなどの水溶性食物繊維は,ネバネバしているので水などのサラサラしたものと比べて胃や腸内での移動もゆっくりです。これにより、とろろ昆布を食べた後もすぐには胃から腸へ流れないため、満腹感を長く維持できると考えられます。

このことが、間食防止につながります。

また、とろろ昆布を食事の始めに胃の中に入れることで、食物繊維の恩恵を受けやすくなります。

たとえば、とろろ昆布を食事の始めに食べることで胃に食物繊維のざぶとんが敷かれ、その後食べたものの糖質などの吸収がゆっくりになります。このことから、食事による血糖値の上昇が緩やかになり体への負担も緩和してくれるといわれています。

ダイエット効果④デトックス促進効果

体の中の毒素や老廃物などを体の外に排出する体の働きを、デトックスと呼びます。

デトックスの7割は便により排出されます。デトックスが促進されることで体の中の代謝や循環が良くなり,痩せやすい体になると考えられます。

とろろ昆布に含まれるアルギン酸やフコイダンといった水溶性食物繊維は、大腸で発酵・分解されて腸内にいる善玉菌のエサになり、腸内の善玉菌が増えやすくなります。

このことで、腸内環境が改善されて整腸効果が期待され、便が出やすい体質になり、デトックスにつながります。

ダイエット効果おまけ:色素成分フコキサンチンが内臓脂肪を燃焼する

食物繊維の話から少しズレてしまいますが、とろろ昆布の色素成分である「フコキサンチン」も、ダイエットの注目成分です。

フコキサンチンは内臓脂肪をエネルギーに変えて燃焼させる働きや,それに関わるたんぱく質を活性化させてくれる働きがあるといわれています。

ダイエット中の人にとろろ昆布をおすすめする理由の一つが、この色素成分による「脂肪燃焼作用」です。

とろろ昆布は高血圧予防にも

とろろ昆布に含まれるアルギン酸は「カリウム」と結びついていますが、消化器官の中でアルギン酸とカリウムに分離し、それぞれ下記のように運ばれていきます。

・アルギン酸→そのままうんちと一緒に排せつされる
・カリウム→体に吸収される→血圧を下げる働きをする

また、体内に取り込まれたカリウムは、高血圧の原因となるナトリウムを排せつする働きがあります。
排せつされたナトリウムは腸にいるアルギン酸と結びつき,そのまま体外へ出ていきます。

まとめると、
とろろ昆布のアルギン酸が持っているカリウムが体内に吸収されて血圧が下がりやすくなり、合わせて血圧を上げる原因となるナトリウムを体外に排せつしてくれるという考えです。

これらの働きから、とろろ昆布は高血圧予防につながる食材と考えられています。

あなたにおすすめ

この記事に関連するキーワード

  • 管理栄養士 いそ まき

    食で健康を支えたい。そんな思いで活動をしています。生活習慣病の予防は食習慣が大切です。みなさんの...

    フォローする