まとめ
クルテクがもぐらだから、親近感も。
クルテクはモグラです。なぜモグラだったのだろう、と思いませんか?それは地上に出て来ても、すぐに自分のすみか(地中)に入り込んで隠れることができます。
クルテクの生まれた当時のチェコスロバキアは、共産主義下でさまざまなことに関して厳格な規制があったようです。
そうした中でも絵本は唯一、政治的な考えがおよばない子どもの領分として自由な発想がはぐくまれていきました。大っぴらに政治を批判することでなければ、許されたのです。
だからこそ、芸術家達が厳しい規制を許されているこの領域で、本領を発揮ししのぎを削るようになります。それはクオリティの高さにつながり、大人からも愛される芸術作品にまで高められていったのですね。
単なる子ども向けのキャラクターに終わらないのは、そうしたバックグラウンドもあるからかも。さりげなくお部屋のインテリアとして飾ったり、身近な筆記具にあしらわれていても甘過ぎないテイスト。クルテクにはそうした魅力が詰まっているのです。