雨の日も多いこれからの季節、自分時間に読書はいかがですか?
今回、紹介する3冊には、登場人物たちそれぞれの素敵な絆と一緒に、美味しい料理が登場します。
主人公が切ない恋をする、人生に行き詰まる、抗えない別れを迎える……そんなとき、いつも美味しい料理が出てきます。登場人物の喜怒哀楽を追体験したら、きっとその料理が食べたくなりますよ。
今回は、小説の中に出てくる料理の中から、家族で囲む食卓に最適なものをそれぞれ1品ずつ、作り易くアレンジしたオリジナルレシピでご紹介します。
①切ない恋と、素朴な野草料理 『植物図鑑』
有川浩『植物図鑑』のストーリー
思いっきり胸が締め付けられるような恋愛小説が読みたいなら、こちらがオススメ。
「お嬢さん、よかったら僕を拾ってくれませんか?」
主人公の河野さやかは、ある日、樹と名乗る青年を道端で拾い、成り行きで同棲することに。もうこれだけで、恋の予感にドキドキしますよね。
素性の分からない青年に心惹かれてゆくさやか。
彼は植物に詳しく、家事は完璧。週末に野草を摘んでは色々な料理に変身させます。でも、彼の謎は謎のまま。そんなある日……。
切ない二人の行く末を見届けずにはいられません。
レシピ『ふきの混ぜごはん』
山菜はほろ苦くて苦手なお子さんも多いと思いますが、ごはんと混ざることで苦みも和らぐので、お子さんのいるご家庭にもオススメです。
食材には四季がある、というお話をしながら、ぜひお子さんと作ってみてください。
【材料】(4人分)
ふき……1袋
ごはん……2合
塩、ごま……適宜
【作り方】
①鍋に入る程度の長さに切って、まな板の上に乗せ、塩を振って板ずりをする。
②ふきを1~2分茹でこぼしてアクを抜く。
③冷水に晒して粗熱を取り、端からスジを取る。
④茹でたふきを細かく切り、ボウルに入れて、塩少々をまぶす。
⑤炊いたごはんをボウルに入れて軽く混ぜ合わせる。
⑥お好みでごまを振る。
※ふきのすじは、端からスーッと割けるように取れますので、お子さんに手伝ってもらいましょう!お手伝いした料理って、不思議とよく食べてくれますよね。
②母と子の絆と、優しいおもてなし料理 『食堂かたつむり』
- 食堂かたつむり (ポプラ文庫)
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¥616
※価格は変動する場合があります。
小川糸『食堂かたつむり』のストーリー
恋人と同時に全ての物を失った倫子は、ショックのあまりに自分の声すら失ってしまう。失意の中、故郷に戻った倫子は、一日一組だけをもてなす食堂を始める――。
お互いに素直になれない母と娘、丁寧に心を込めて仕込まれる食材たち、山あいで懸命に生きる倫子たちが瑞々しく、かつ優しく描かれています。
最後は涙で先が読めなくなるような、そんな心に沁みる物語です。
¥755
※価格は変動する場合があります。