まろやかな甘みが特徴の「バルサミコ酢」、どんな風に使う?

イタリアには独特の食材がたくさんあります。その中でも最も有名なもののひとつ、それが「バルサミコ酢」。
美食で有名なイタリア北部モデナ地方で、領主の庇護を受けながら発展してきました。
まろやかな甘みが特徴のこの「バルサミコ酢」、実際のお料理にはどのように使えばよいのでしょう。
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2017年7月11日更新

目次
  1. モデナの公爵も魅了した「バルサミコ酢」
  2. 「バルサミコ酢」といえばこれ、フィレステーキの味付け
  3. 暑い夏を乗り切る ひよこ豆と小エビ、ルッコラのサラダ
  4. かたくなってしまったパンもおいしく食べる パンツァネッラ
  5. パスタにも合うバルサミコ酢
  6. チーズと「バルサミコ酢」の相性も抜群!

モデナの公爵も魅了した「バルサミコ酢」

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「バルサミコ酢」の起源は、なんと11世紀にまで遡ると言われています。
葡萄から生産される「バルサミコ酢」独特の芳香の源は、ローズマリー、甘草、バニラ、バラなど、製造過程で加えられるアロマにあります。
「バルサミコ酢」が生まれた北イタリアのモデナ地方は、イタリアの名門貴族エステ家が代々領主として治めており、宮殿内のワイン庫には数多くの「バルサミコ酢」が保管されていたことがわかっています。

19世紀に入り商業販路が拡大すると、モデナの名産品「バルサミコ酢」はまずイタリア半島に普及し愛されるようになります。やがて世界にその名が知られるようになったのです。

もっとも、「バルサミコ酢」本来の製造法では、最低でも12年の熟成を要します。
そのため、「トラディツィオナーレ(伝統的な)」と記されている「バルサミコ酢」は大量生産ができない大変高価なものです。通常では、木の箱に入れられガラスの瓶に入った100ミリリットルで売られています。こうした高価な「バルサミコ酢」は、フィレステーキやバニラアイスに数滴を垂らして、その甘さを楽しみます。

これとは別に、スーパーマーケットなどでも購入できる安価な「バルサミコ酢」は、製造過程もことなりますが、その美しい色とまろやかな甘さを愛好する人はイタリアでも非常に多いようです。

それでは、この「バルサミコ酢」は、具体的にどのように使うのでしょうか。

「バルサミコ酢」といえばこれ、フィレステーキの味付け

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シンプルに「バルサミコ酢」の甘みを楽しみたいのなら、王道はこれ、フィレ肉とのコンビです。
調理法は至って簡単ですが、フィレ肉の旨みと「バルサミコ酢」のまろやかさはイタリアでも定番の組合せ。赤ワインのいっぱいもあれば、イタ飯の王道をおうちで楽しむことができます。


材料(4人分)
・牛肉のフィレ  400グラム
・オリーブオイル 適量
・塩・コショウ 適量
・バルサミコ酢  250ミリリットル
・ビャクシン、シナモン、丁字などの香辛料をお好みで


作り方
1.フィレ肉は調理前に冷蔵庫から取り出しておく(常温で調理をしたほうがおいしいため。ただし夏は雑菌の繁殖のおそれがあるので、その必要はありません)

2.バルサミコ酢を鍋に入れ、弱火で火を通す。丁字とビャクシン、シナモンを途中で加える。バルサミコ酢が、半分近くに煮詰まるまで火を通す。

3.火が通ったバルサミコ酢を漉しておく。

4.フィレ肉を焼くために、フライパンにオリーブオイルを入れて高温で温める。フィレ肉をフライパンに入れ、両面を焼く。2,3分焼けばOK. 焼いている途中で、フィレ肉に菜箸やフォークで穴を開けると旨みも逃げてしまうので注意。

5.フィレ肉を2,3,センチの厚さに切り皿に盛る。ルッコラなどの野菜とともに、用意しておいたバルサミコ酢のソースをかけてできあがり。


 

暑い夏を乗り切る ひよこ豆と小エビ、ルッコラのサラダ

暑い夏、食欲が落ちる人も多いでしょう。できればあっさりと食事は済ませたい、でもエネルギーは補給したい、という方にぴったりなのがこのレシピ、「ひよこ豆と小エビ、ルッコラのサラダ」です。味付けはバルサミコ酢とオリーブオイル。見た目も涼やかな一品は、暑い夏を乗り切るのにうってつけです。

材料
・エビ  1キロ
・ひよこ豆の水煮  249グラム
・ルッコラ  150グラム
・松の実  30グラム
・ニンニク 1片
・パプリカ  小さじ1杯
・レモンの絞り汁 大さじ1杯
・バルサミコ酢  大さじ1杯
・オリーブ・オイル 適量
・塩・黒コショウ  適量


作り方
1.エビの処理をする。頭と甲羅を除去しておく。

2.松の実をトーストする。150度のオーブンでおよそ10分。あるいは、フライパンで色がつくまで炒ってもOK.

3.フライパンにオリーブオイルを入れ、ニンニクを加えエビを炒める。目安は5分。エビの大きさや好みで調理時間を調節しましょう。最後に塩、黒コショウ、パプリカを加えて味を調える。火が通ったエビは、ボウルなどにうつし冷ましておく。

4.ひよこ豆の水煮をザルにあげる。少し温めるために、フライパンに入れて火を通す。

5.洗って水気を取り除いたルッコラを、大きめのボウルに入れ、ひよこ豆、エビ、松の実を乗せる。

6.別の容器に、レモン汁、バルサミコ酢、オリーブオイル、塩、黒コショウを加えてドレッシングを作り、サラダに混ぜてできあがり。


 

かたくなってしまったパンもおいしく食べる パンツァネッラ

イタリアのトスカーナ地方で夏によく食べられるメニュー、それが「パンツァネッラ」です。トスカーナの庶民の味でしたが、ここ数年夏の料理として人気急上昇中。
空気が乾燥しているイタリアでは、パンがあっというまに堅くなってしまいます。少々古くなってしまったパンを、夏においしく食べるための「パンツァネッラ」、冷蔵庫に残った野菜を使えることからも主婦にはありがたい一品です。
普通のお酢を使ってもおいしいのですが、バルサミコ酢で味付けをすると、酸っぱさと甘さの入り混じった優しい味になります。
また、今回ご紹介したメニューでは固くなったパンをオーブンで焼いていますが、水に濡らしてペースト状にし、野菜を混ぜて味付けをするのが伝統的な「パンツァネッラ」です。そちらもぜひお試しください。


材料
・固くなったパン 120グラム
・タマネギ 55グラム
・ズッキーネ 180グラム
・インゲン豆 100グラム
・松の実 30グラム
・バジルの葉 15グラム
・ミニトマト 200グラム
・オリーブオイル  20グラム
・バルサミコ酢  15グラム
・塩・コショウ・砂糖 適量

・作り方
1.ミニトマトを4等分し、キッチンペーパーを敷いたオーブンの皿に、皮の部分が下になるように並べる。オリーブオイル、塩、砂糖をまぶし、100度で1時間半焼く。

2.タマネギを薄切りにし、塩を入れた冷水に1時間ほど浸ける。

3.パンを小さめの四角に切る。キッチンペーパーを敷いたバットに乗せ、200度で8分ほどオーブンで焼く。

4.松の実を、フライパンで色がつくまで炒る。

5.インゲン豆とズッキーニを小さめに切り、4分ほど茹でる。茹で上がったら、すぐに冷水で冷ます。

6.大きめのボウルに、水切りしたタマネギ、インゲンマメ、ズッキーニを混ぜて、オリーブオイルをまぶす。

7.塩とバルサミコ酢も加えて、よく混ぜる。

8.パンと松の実を加え、バジルの葉を手でちぎってボウルに加える。

9.オーブンで焼いてあったトマトもボウルに加えて、よく混ぜる。パンの香ばしさを味わうために、調理後はすぐに食べるのがコツ。

パスタにも合うバルサミコ酢

イタリア料理といえばパスタ、そのパスタとも相性がよいのが「バルサミコ酢」です。
トマトソースを作るさいに「バルサミコ酢」を混ぜても良いのですが、その美しい色を楽しむために、今回は会えてトマトは使わないメニューをご紹介いたします。
少し苦みのある野菜、「ラディッキオ」。イタリアでは網焼きにして食べるときも、よく「バルサミコ酢」を使用します。野菜の苦みと「バルサミコ酢」の甘みが絶妙に合うからでしょう。
ラディッキオは、イタリアではどこでも見かける野菜ですが、日本では生産量が多くありません。しかし昨今のヴェジタリアンブームに乗り、日本でも生産量が増えてきました。
今回ご紹介するのは、そのラディッキオとイタリアのベーコン「パンツェッタ」を使ったレシピです。

材料(2人分)
・パンツェッタ  50グラム
・ラディッキオ  60グラム
・赤ワイン  100グラム
・オリーブオイル 大さじ1杯
・ニンニク  1片
・パスタ(フジッリやファルファッラなどショートパスタ) 160グラム
・バルサミコ酢  適量

・作り方
1.パンチェッタを小さめに切っておく。

2.ラディッキオをよく洗い、水気を取る。一口大の大きさに切りっておく。

3.フライパンにオリーブオイルを入れ、ニンニクを加える。ニンニクがきつね色になるまで炒める。

4.フライパンに、パンチェッタを加え、好みで黒コショウを入れる。赤ワインも加える。水分が飛ぶまで、混ぜながら炒める。

5.ラディッキオを加え、少ししんなりするまで炒める。味見をして、塩気がじゅうぶんでない場合は少しだけ塩を加える。火を消し、フライパンにふたをかぶせておく。

6.パスタを塩水でゆでる。パスタが茹で上がったら、塩水を少しだけフライパンに加え火をつける。

7.パスタとソースを絡めて、上からバルサミコ酢を好みの量だけかける。

チーズと「バルサミコ酢」の相性も抜群!

イタリアでは夏になると、生ハムとメロンの前菜がよく登場します。
このように、しょっぱいものと甘いものを同時に味わうメニューが、イタリアには少なくありません。
「バルサミコ酢」の甘みを利用し、チーズと味わうレシピもたくさん存在します。

たとえば、こんな感じです。
・リンゴ、燻製生ハム、サラダ菜、クルミ、ゴルゴンゾーラを混ぜたサラダに、「バルサミコ酢」をかけて食べる。
・洋なしとリコッタチーズに、「バルサミコ酢」をかけて食べる。
・「バルサミコ酢」と原産地を共有する、イタリアンチーズの王者「パルミジャーノ・レジャーノチーズ」を、「バルサミコ酢」を加えて食べる。

などなど。

また、高価な「バルサミコ酢」を数滴だけバニラアイスにかけて食べる、などデザートでも活躍するのが「バルサミコ酢」なのです。
 
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    イタリア在住十数年。食の話題に常にアンテナを立てている主婦です。

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