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【圧巻の没入感!】「イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル」をレビュー|~12/11まで

ファッション通信部
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2023年11月11日更新

国立新美術館(東京・六本木)にて、今年12月11日まで開催されている「イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル」
20世紀後半のモードを牽引し「モードの帝王」と呼ばれたイヴ・サンローランの、日本では没後初となる大回顧展です。

今回はそんな、イヴ・サンローランの展覧会に実際に行ってみた感想や見どころ、詳細などをレビューしていきます。

気になる方は、是非、最後までご覧下さい!

    目次

  1. 展覧会の見どころ
  2. 〈重要〉津田健次郎さんの音声ガイド!
  3. 12章で構成された展覧会
  4. 「アーティストへのオマージュ」エリア(撮影OK)
  5. 図録・オリジナルグッズ
  6. 開催概要
  7. チケット情報
  8. まとめ:みなさんもイヴ・サンローラン展へ!

展覧会の見どころ

気になる展覧会の見どころについて、まずはどういった歴史や展示作品があるのかを、ポイントを絞ってご紹介していきます!

オフィスでのイヴ・サンローラン、パリのマルソー大通り5番地のスタジオにて、1986年  © Droits réservés

本展覧会は、2017年に開館したイヴ・サンローラン美術館パリが全面的に協力して叶ったもの。
イヴ・サンローランのデザイナーデビュー前夜からスタートし、
1957年クリスチャン・ディオールの急逝をうけ、ディオールの後継者に選ばれ翌年に世界最年少のクチュリエとして華々しいデビューを飾ってから引退までの約40年にわたる歴史を、ルック110体に加え、ドローイングやアクセサリー、写真や映像などを含む262点で紹介。
日本初公開となるドレス等も展示されるなど、見どころ満載です。
 
写真撮影が出来るエリアがあるので、貴重な展示作品を思い出に残す事が可能!

イヴ・サンローラン、アンヌ=マリー・ムニョス、ピエール・ベルジェ、パリのマルソー大通り5番地のスタジオにて、1977年 © Guy Marineau

また、サンローランのようなハイブランドは、どうしても縁遠いと思う方が多いと思いますが、実は今私たちが、普段着ている服には、イヴ・サンローランの影響を受けているものが非常に多いんです。

1960年代において男性のものという認識がまだ強かったパンツスタイルを積極的に取り入れるなど、衣服が持つジェンダーのイメージを超越してデザイン。1966年にはプレタポルテ(既製服)へ参入したこともあり、サンローランが提案したスタイルは急速に広まりました。ピーコート、パンツスーツ、トレンチコート、タキシードなど、現代では女性のワードローブとしてすでに定着しているサンローランの普遍的なスタイルを見ることが出来ます!

左)イヴニング・アンサンブル 1984年秋冬オートクチュールコレクション  © Yves Saint Laurent © Nicolas Mathéus
右)セヴリーヌ・セリジーのドレス 1967年に公開されたルイス・ブニュエル監督の映画『昼顔』のカトリーヌ・ドヌーヴのためのデザイン  © Yves Saint Laurent © Sophie Carre

そして、イヴ・サンローランといえば、美術作品とファッションを融合させる事で、伝統的なオートクチュールモードの世界に、新たな風を吹き込んだ事でも有名。演劇やバレエ、映画など様々な芸術作品から着想を得た、作品の数々は、まるでアートのような世界観。一目見るだけで衝撃を受けるものばかりです!

〈重要〉津田健次郎さんの音声ガイド!

今回、この展示会に行った際、非常に便利に感じた津田健次郎さんがナビゲーターを務める「音声ガイド」!

それぞれの展示スペースにて、コレクションが作られた背景などが分かる説明書きがあるのですが、音声ガイドがあれば、作品を見ながら解説を聞くことが出来ます。そのスタイルがどのように作られたかなどの解説のほか、イヴ・サンローランの言葉を、津田健次郎さんがステキな低音ボイスで紹介しています。
解説を聞きながら回れるので、混んでる土日や文字より音声の方が入り易い人にはお勧めです!

音声ガイド
お一人様一台につき ¥650(税込)

※入口手前に音声ガイド貸出カウンターがありますが、混んでいると気付けない事もあるので注意が必要です!

12章で構成された展覧会

気になる展覧会の構成はというと、わずか21歳の若さでデビューしてから引退までの40年間の歴史が、12の章で構成されています。
一つ一つの章によって、大きく雰囲気が変わる展開となっています。

例えば、第1章では、自身が立ち上げたブランド「イヴ・サンローラン」の最初のオートクチュールコレクションとなるルックを、
まるでランウェイを歩いているかのように縦一列に展示。船乗りの仕事着からインスパイアされたピーコートをはじめ圧巻の存在感を放つコレクションに目を惹かれます!
第二章には、紳士服から着想を得て作られたアイコニックな作品が、広い空間に展示されています。男性服の機能性などはそのままに、シンプルさとエレガンスを組み合わせた女性のシルエットを生み出した、イヴ・サンローラン。彼の代名詞的存在ともいえるスタイルを堪能することが出来ます! 
「芸術性」や「想像上の旅」など、それぞれのテーマ毎に展示されている作品は、どれも飽きる事なく、間近で見られる幸福感も味わえます。

左)イヴニング・アンサンブル 2000年秋冬オートクチュールコレクション
© Yves Saint Laurent © Nicolas Mathéus
右)アンサンブル 1989年春夏オートクチュールコレクション 
© Yves Saint Laurent © Alexandre Guirkinger

もちろん洋服だけでなく、アクセサリーなどのジュエリーアイテムや舞台衣装作家として手掛けた数々の舞台芸術なども展示されており、40年にわたるデザイナーとしての人生そのものを覗いているかのようです。

「アーティストへのオマージュ」エリア(撮影OK)

第9章の「アーティストへのオマージュ」。ここは唯一撮影可能なエリアで、ピカソやゴッホ、モンドリアンなど有名な画家たちや詩人への敬意を表した作品が並んでいます。
芸術作品から着想を得て、新たなファッションスタイル確立を実現したイヴ・サンローラン。

一部抜粋して、ご紹介。

カクテル・ドレス―ピート・モンドリアンへのオマージュ 1965年秋冬オートクチュールコレクション 
© Yves Saint Laurent © Alexandre Guirkinger

今回の展覧会のパンフレットにも掲載されている色彩豊かなカクテル・ドレスは、1965年秋冬オートクチュールコレクションの、ピート・モンドリアンへのオマージュによるもの。

《アイリス》イヴニング・アンサンブルのジャケット―フィンセント・ファン・ゴッホへのオマージュ 1988年春夏オートクチュールコレクション © Yves Saint Laurent © Alexandre Guirkinger

こちらのイヴニング・アンサンブルのジャケットは、1988年春夏のオートクチュールコレクションにて、フィンセント・ファン・ゴッホへのオマージュによるもの。ゴッホの名作「アイリス」をモチーフにビーズや刺繍といった繊細な縫製は、アート心がくすぐられる思い。


ここでは、個人利用であればSNSシェアもOK(動画はNG)という、寛大なお心遣い。一般的に、展示されている美術品に対して撮影OKはかなり珍しい事ですので、
本展覧会の思い出として、しっかりと収めておくと良いですよ!

ショーケースに飾られているルックに加え、壁には芸術に触れた際に、イヴ・サンローランが残した言葉が記されています。

図録・オリジナルグッズ

そして、この展示会ではイヴ・サンローランの歴史を綴った図録や様々なオリジナルグッズが、販売されていました!
 
  • 展示会公式図録 ¥4,500(税込)
  • トートバッグ(大 ¥8,800・小 ¥5,800)
  • アクリルキーホルダー(各¥2,400)

在庫には限りがあり、会期途中に売切れや入荷待ちとなる場合があるので、
事前に展覧会公式サイトをチェックして調べておくか、または店頭にて直接聞いてみるといいです。

展覧会公式図録。表紙はサンローランも愛した黒色のクロス素材です。
 
その他、注意事項(公式サイトより引用)
・本展覧会にご入場された方のみショップをご利用頂けます。ショップのみのご利用はお断りしております。
・商品ご購入にはチケット半券が必要となり、購入後はレジにて半券にスタンプを押印させて頂きます。
・チケット半券を紛失してしまった、捨ててしまった等でお手元にない場合は、ご購入いただけませんので大切にお持ちください。
(オンラインチケットや無料入場者の方など、紙のチケットをお持ちでない入場者へは入口にてチケット半券をお渡しいたします。)
・おひとり様1回のご入場につき1会計となります。会計時にスタンプを押印させていただきます。  
・一人で複数人分まとめて購入することはできません。

開催概要

イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル
会期:2023年9月20日(水)〜12月11日(月) 毎週火曜日休館
会場:国立新美術館 企画展示室1E 
   〒106-8558 東京都港区六本木7-22-2
開館時間:10:00〜18:00 ※毎週金・土曜日は20:00まで ※入館は閉館の30分前まで

アクセス:東京メトロ千代田線 乃木坂駅 青山霊園方面改札6出口(美術館直結)
     東京メトロ日比谷線 六本木駅 4a出口から徒歩約5分
     都営地下鉄大江戸線 六本木駅 7出口から徒歩約4分

チケット情報

一般 ¥2,300- / 大学生 ¥1,500- / 高校生 ¥900-
(事前予約不要)
※中学生以下は入場料無料
※障害者手帳をご持参の方(付添の方1名を含)は、入場料無料

当日券販売場所は、
●    国立新美術館(会期中開催日のみ)

その他、オンラインでの販売もあります。

まとめ:みなさんもイヴ・サンローラン展へ!

いかがでしたか?

今回は、「イヴ・サンローラン展 時を超えるスタイル」の展示会について見どころや実際に行ってみた感想などのレビューをご紹介しました。

「ファッションは時代遅れになるが、スタイルは永遠である」と残したイヴ・サンローランの名言にもあるように、長い歴史を経てもタイムレスに輝くスタイルが存在する、という事が分かりました。
世界のファッションシーンをリードしてきた、イヴ・サンローランのデザイナーとしての人生と創造の全貌を間近で見られる、またとない機会。是非、気になった方はこの機会に足を運んでみて下さい!

© Musée Yves Saint Laurent Paris

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